雨漏りが起きたらまずは応急処置を!注意点や発生しやすい箇所も解説– category –

突然、雨漏りが発生した場合どのように対処すればよいのかわからない方も多いのではないでしょうか。雨漏りは放置すると、カビの発生や建材の腐食、電気系統への悪影響など、様々な二次被害を引き起こすこともあり、適切な応急処置を行うことが重要です。本記事では、雨漏りが発生した際の具体的な応急処置方法から、発生しやすい箇所、そして業者への依頼のタイミングまで、建物を守るために必要な対処法を詳しく解説します。

山本悠太

雨漏りが起きた場合、適切な応急処置を行うことで二次被害を防いで、修理費用を抑えることができます!

目次

【室内編】雨漏りの応急処置方法

室内編 雨漏りの応急処置方法

雨漏りを発見したら、まずは室内での応急処置が重要です。家具や電化製品を安全な場所に移動させ、床や壁の被害を最小限に抑えることを心がけましょう。状況に応じて、以下の方法から適切な対処法を選択してください。

窓やサッシからの雨漏りには吸水シート

窓やサッシからの雨漏りは、住宅の中でも特に発生頻度が高いトラブルです。応急処置の方法として、吸水性の高いタオルを窓枠に敷き詰めることで、一時的に水の侵入を防ぐことが可能です。市販の吸水シートを使用すれば、タオルよりも効率的に水を吸収できます。また、窓の上部からの漏水の場合は、ビニール袋やポリ袋を利用して、雨水を受け止める方法も有効です。雨漏りが止まるまでは定期的にシートを交換することで、壁や床への被害を最小限に抑えることができます。

天井からの雨漏りにはビニールやバケツ

天井からの雨漏りは、下階への影響も考えられるため、すぐに処置を行う必要があります。応急処置として、まずは雨漏りが発生する箇所の真下にバケツを置いて水を受けましょう。天井が膨らんでいる場合は、ビニールシートを天井から床まで垂らし、漏水を誘導してバケツで受ける方法もおすすめです。ただし、天井材が崩落する危険性もあるため、安全な場所から作業を行い、必要に応じて複数のバケツを配置して対応しましょう。

【屋根編】雨漏りの応急処置方法

屋根編 雨漏りの応急処置方法

屋根からの雨漏りに対しては、天候が回復次第、応急処置を行う必要があります。ただし、素人による屋根作業は危険を伴うため、可能な限り専門業者への依頼をお勧めします。やむを得ず自身で作業を行う場合は、以下の方法を参考にしてください。

ブルーシートで広範囲を覆う

屋根の広範囲にわたる雨漏りには、ブルーシートによる養生が効果的です。ブルーシートは屋根の棟から軒先まで十分な大きさのものを使用し、風で飛ばされないよう、しっかりと固定することが重要です。シートの端は雨どいの中に入れ込み、雨水が建物内に侵入しないよう工夫します。また、シートの重なり部分は、上側のシートを下側に重ねることで、雨水の侵入を防ぐことができます。

コーキング剤や防水テープを活用

小規模な雨漏りの場合、コーキング剤や防水テープによる応急処置が有効です。雨漏りの原因となっている隙間や亀裂を特定し、十分に乾燥させてから補修材を適用します。特に、瓦のひび割れや接合部分の隙間には、耐候性の高いコーキング剤を使用することで、一時的な止水効果が期待できます。ただし、これらの処置はあくまで応急的なものであり、修理業者による本格的な修理が必要となります。

雨漏りの応急処置を行う場合の注意点

雨漏りの応急処置の注意点

応急処置は適切な方法で行わないと、かえって被害を拡大させる可能性があります。以下の点に注意して、安全かつ効果的な処置を心がけましょう。

二次被害が起こらないように迅速な対応

雨漏りを放置すると、建材の腐食やカビの発生、電気系統のショートなど、深刻な二次被害につながる可能性があります。特に電気配線付近での漏水は、火災の危険性もあるため、ブレーカーを落とすなど、適切な安全対策を講じる必要があります。また、家具や電化製品は速やかに安全な場所へ移動させ、必要に応じてビニールシートで保護することをお勧めします。

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危険な作業は行わない

応急処置とはいえ、危険を伴う作業は避けるべきです。特に高所作業や雨天時の屋根作業は、転落事故の危険性が高く、命に関わる重大な事故につながる可能性があります。また、天井材が水を含んで重くなっている場合は、突然の崩落の危険性もあります。無理な作業は避け、状況に応じて専門業者への依頼を検討しましょう。

屋外からの止水も行う

室内での応急処置だけでなく、可能な範囲で屋外からの止水対策も重要です。雨どいの詰まりを解消したり、排水経路を確保したりすることで、建物への雨水の負担を軽減することができます。ただし、屋外作業は天候や建物の状況を十分に確認してから行い、安全を最優先に考えて実施してください。

発生箇所の特定

効果的な応急処置のためには、雨漏りの発生箇所を正確に特定することが重要です。しかし、雨水は建物の構造に沿って流れるため、漏水が確認された場所が必ずしも侵入箇所とは限りません。天井のシミの広がり方や、雨の強さと漏水量の関係を観察し、可能な限り正確な発生箇所の特定を試みましょう。写真やビデオで記録を残すことで、後の修理作業にも役立ちます。

雨漏りが発生しやすい場所

雨漏りが発生しやすい場所

雨漏りは建物のあらゆる場所で発生する可能性がありますが、特に注意が必要な箇所について説明します。定期的な点検を行い、早期発見・早期対応を心がけましょう。

屋根、屋上

屋根は建物の中で最も雨漏りが発生しやすい場所です。特に瓦のズレやひび割れ、防水層の劣化、棟部分の緩みなどが主な原因となります。また、台風や強風で飛ばされた物が屋根に当たることで、損傷が発生することもあります。定期的な点検により、これらの不具合を早期に発見することが重要です。

外壁のひび割れやシーリングの劣化は、雨漏りの主要な原因となります。特に、サイディングの継ぎ目部分や、配管などの貫通部周りは要注意です。また、外壁に付着した苔や汚れは、水分を含みやすく、壁内部への浸水の原因となることがあります。定期的な清掃と点検で、これらの問題を防ぐことができます。

窓、サッシまわり

窓やサッシは、建物の開口部として雨水が侵入しやすい場所です。シーリング材の劣化や、サッシ枠の歪み、サッシ回りの外壁のヒビなどが主な原因となります。特に、強風を伴う雨の場合、通常では発生しない箇所からも雨漏りが起こる可能性があります。定期的なメンテナンスと、適切な清掃が予防につながります。

ベランダ

ベランダは防水層の劣化や排水不良が主な雨漏りの原因となります。特に、排水溝の詰まりや防水層の端部、手すり周りの取り付け部分には注意が必要です。また、植木鉢の下に水が溜まることで、徐々に防水層が劣化することもあります。定期的な清掃と、適切な排水環境の維持が重要です。

応急処置は一時しのぎ。修理業者へ依頼して再発を防ぎましょう

応急処置はあくまでも一時的な対策であり、根本的な解決にはなりません。雨漏りの原因を特定し、適切な修理を行うことが、建物を長く維持するために重要です。放置すると被害が拡大し、修理費用が高額になる可能性もあります。信頼できる専門業者に相談し、適切な修理計画を立てることをお勧めします。

また、定期的なメンテナンスを行うことで、雨漏りの予防も可能です。特に築年数の経過した建物では、予防的な修繕を検討することで、大規模な修理を防ぐことができます。建物の状態や予算に応じて、最適な対策を専門家と相談しながら進めていくことが賢明です。

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